台風が接近中のb-labからこんにちは。スタッフのともです。

 

こんな日でも、b-labにはけっこうな数の中高生が来館しています。今日は早めに帰るんだよ…！

 

談話スペースでは中学生が「文豪ストレイドッグス」の話題で盛り上がっていますが、「文豪」ってどんな作家のことを言うんでしょうか？今も作品を発表し続けている作家さんは、たとえ名作を世に送り出していたとしても、文豪とは呼ばれないですよね。

 

先日のBook Clubでその作品を取り上げた梨木香歩さんも、「文豪」という感じではありません。

 

「文豪」でなかったとしても、梨木香歩さんの作品はとてもとても魅力的。「西の魔女が死んだ」を読んだことがある人、けっこういるんじゃないでしょうか。

 

この日は「ファンタジーってなに？～本を「一段深く」読む！～」というテーマで、梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」と「裏庭」をみんなで読みました。

 

 

「一段深く」読むためのガイドをしてくれたのは、一橋大学大学院博士課程で児童文学を研究している磯部理美さん（さっちゃん）。なんと、先月ギリシャで開かれた学会で自分の研究を発表してきたそう…！すごい！！

 

文学研究者であるさっちゃんが、どのように物語を読んでいるのか。みんなで研究者の「読み」を体験しました。

 

 

さっちゃんが用紙してくれた「西の魔女～」と「裏庭」の各場面を読み、「ときめきポイント」と「ひっかりポイント」を探します。

 

 

急がず焦らず、自分がいちばん心地よいと感じるスピードで読み進めること。そうしないと、「ときめきポイント」や「ひっかかりポイント」を見落としてしまうよ、とアドバイスを受け、それぞれが自分のペースで作品に向かいました。

 

参加者それぞれが気になったポイントや、読んでみた感想を共有し、物語を見つめる視点が広がっていきます。なぜそのような表現がなされているのか？みんなが気になったポイントを起点に、さっちゃんの解説も交えながら、作家の意図を探っていきました。

 

 

学校に塾に忙しい人中高生、こんなにじっくり本を読む機会はなかなかないのでは。最後はみんなで記念写真をパシャリ。

 

研究の視点をもとに一段深く用読んでみて、これまでは知らなかった作品の一面を見ることができました。まだ読んだことのない人、ぜひ梨木さんの作品を手にとってみてください！

 

参加者のみんな、さっちゃん、ありがとございました！

 

（文責：瀬川）