『文京彩集』は、普段、館内でしか手に取れないリーフレットだけど、
泣く泣く臨時休館になってしまった、この期間限定で、みんなにお届け…!
b-labが恋しい人も、少しでもb-lab気分を味わえますように。
そして、みんなが、家にいる時間もより楽しく過ごせますように。
臨時休館中の合言葉は、「開館までが楽しくなる!開館がより楽しみになる!」
★『文京彩集』とは・・・?
過去ブログより
文京彩集ついにリリース!
【文京彩集】文京区のステキなおとなたち
齋藤商店 齋藤利晃さん
『時にスピードアップ、時にゆっくり』
1980 年⽣まれ
京都⽣まれ東京育ちで江⼾っ⼦と京⼥の両親を持つ。
⾼校卒業後、農業を学びに北海道の⼤学に⼊学。
⼤学卒業後はそのまま北海道に残り JA に就職する。
5年間務め、祖⽗⺟が経営していた会社を継ぐため帰京。
三代⽬として⽊炭と産直野菜のお店『齋藤商店』を経営する。
地元に根付くために消防団に⼊団して、地元の⼈たちと活動している。
齋藤さんが今のお仕事をされるきっかけは何だったのですか?
元々、僕は東京生まれ東京育ちなのですが、人の歩くスピードが速い、せかせかした東京があまり好きではなくて、息苦しさを感じていました。
高校1年生のときにサンフランシスコにホームステイに行く機会があり、広大な湖でキャンプをしたりする中で、大自然の時間の流れが僕に合っているなと感じました。進路に迷っていた高校3年生のときに、たまたま親戚を訪ねて遊びに行った北海道で、アメリカで感じた空気感に近いものを感じ、北海道の大学への進学を決めました。それが、今の仕事へのきっかけですね。
そんな齋藤さんの幼少期はどんな感じでしたか?
いつも周りの空気を読んで合わせていたかな~。
前に出ることも無く、後ろに下がることも無く、中立の立場にいて、みんなと仲良くしていましたね。
協調性が僕の長所だと思いますが、裏を返せば八方美人なのかなとも自分では思っています。
今もそうなのですが、いろいろな人と関わる中で自分にとって居心地の良いところを探していますね。
高校3年生のときに進路を迷われたのも、自分の居心地のよいところを探していたということでしょうか?
附属の大学の学部には興味を持てるところが無かったので、内部進学は絶対に無いなと思いました。
でも自分が何をしたいのかがわからなくて葛藤しましたね。何をしたいとかもないし。いい大学に行って、大企業に就職するという考えも全く無かったし。
その時に、もともと興味があった北海道に行ったことが良かったです。行ってみて、実際に自分の目で見て、体感したからこそ、初めて「ここだな!」と思えることができました。
どんどん外に出ていったほうがいいですよ。外に出て、人と繋がることが大切ですよね。
今のお仕事でも、人との繋がりの大切さを感じますか?
人の繋がりが大切ですね。
僕らみたいに各地の野菜を扱っていると、より「人との繋がり」が大きいです。
自分の知っている人が作る野菜には、何よりも愛情を感じますからね。
よく野菜に、作った人の顔のシールをはったりするけど、お客さんにしてみたら、実際にその人たちのことを知らなかったら、顔を見ても、「この人が作っているからどうした?」となるじゃないですか。でも僕たちは、作っているこの人は、こういう性格で、こんな感じの人なんだとわかって売っているから、商品に思いを込められます。それはお客さんにも伝わりますからね。だから繋がりがあって売っているというのはすごく大切なことなんですよね。
進路に迷っていたり、今何をしたらいいかわからない中高生が目の前にいたら、何と声をかけますか?
僕たちが学生のころは協調性が大事でした。勉強が好きな人も、嫌いな人も、運動が好きな人も、嫌いな人も、みんなが同じペースでいかないといけなかった。
でも今は、個々に対してスポットを当ててくれるようになったから、自分の歩くペースを作りやすくなったと思います。ただ危険なのは、そのペースがいいのだと思いすぎてしまうこと。
悪くはないけれど、ちょっと上を目指して頑張ることも大切。ずっと、そろそろと歩き続けていたら、何も進歩がないですからね。少しずつ訓練してスピードアップしていくことが大事だと思います。それが自分の可能性の幅を広げるということにも繋がりますよね。
時にスピードアップしたり、時にゆっくり進んでみたり、自分で自分のペースを自由に動かせられるようになるといいですね!
—
(文責:文京彩集チームえみまま・ゆきちゃん・よね)