こんにちは!
b-labスタッフのゆきちゃんです。
気温も落ち着いてようやく秋めいてきましたね。
「秋」といえば様々な秋がありますが、私は芸術の秋が好きなので、
芸術の秋おススメの映画2選を紹介いたします。
「アマデウス」
超有名天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと
宮廷音楽家アントニオ・サリエリを描いた作品。
このお話はフィクションというか、史実とはかけ離れており、
実際のモーツアルトとサリエリの関係はこのようではなかったと言われています。
モーツアルトの類まれなる才能に嫉妬する凡庸な作曲家サリエリという構図を通して、
モーツアルトの神の業である美しい音楽を際立たせています。
映画ではまだ控えめに描かれていますが、実際のモーツアルトの書簡などからは、
ほんとにこれモーツアルトが⁈っていうくらい下品な人柄がうかがえてしまいます。
(興味ある人は調べてみてね!)
こんな粗野な人があんなに美しい曲を生み出せるのですから、
サリエリでなくとも同年代に生きた作曲家だったらやはり素直に称賛できなかったのでは?
と思ってしまいますね。しかし、凡庸とはいっても、
楽譜を見てモーツアルトの才能にひとり気づくサリエリもただ物ではないのです。
ただ物ではないが故に尊敬と嫉妬の間で苦しむサリエリ。
私はオープニングで流れる交響曲第25番 ト短調 K. 183 – 第1楽章
(これから何かただならぬ事が起きるのを予感させてくれる)
とエンディングのピアノ協奏曲第20番ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K. 466 – 第2楽章
(すべてを告白したサリエリが皆もそして自分も赦して晴れやかな感情に浸っている)
がとっても好きです。
モーツアルトが幼稚園児並みに純粋であったからこそ奏でられた曲なのかなーと
この映画を観るといつも感じてしまいます。
あと、この映画のみどころは、音楽だけでなくお菓子がとっても美味しそうなところ!
ウィーンといえばおいしいお菓子が今でも有名ですが、サリエリも甘いもの好きだったのでしょうか?
おいしそうなお菓子をいつも食べていますね♪
「アートのお値段」
こちらはもう庶民には手の届かないほど高値で落札される
「アート」の世界のドキュメンタリー映画。
最近だと、バンクシーの絵が落札後にシュレッダーで裁断され、
さらにその値段が跳ね上がり25億円で再び落札されたことが話題となったアート業界!
この映画は、なぜ現代アートはこんなにも破格の値段で売買されるのか?
「アート」ってなんなの?!って考えさせられる作品です。
しかしアート市場は狂気の世界ではないのです。
高額で取引されているものの、皆根底には「アート」とは心をゆさぶる、
感動や感情に訴えかけ決して時代に流されることのない、
毎日観ていたいと思わせる愛おしい存在だと思っているのです。
どうでもよい作品の値をいたずらに釣り上げて、儲けを得ているわけではないのです。
「アート」は感動するためにあるのです。
より多くの人の心を揺さぶった作品は値があがります。
しかし、まだ大衆の目に触れていないすばらしいアート作品もたくさんあるので、
そういった作品をいち早く発掘し所有する、もしくは高値をつけて落札する、
ことでより多くの人が注目し、その素晴らしさに気づき、価格が高額になるということもあります。
これは決して悪いことではないのです。
アートを投資の対象として購入する人もいますが、
それも確かな「ものを見る目」を持っていないとできないことです。
必ずしもアートの価値=価格ではないけれど、価格が高いから価値があると感じる人が多いことで、
実際にそれを価値と受け取る人もいます。
逆に価格にかかわらず「自分だけのお気に入り」という価値を感じる人もたくさんいます。
アートの価値を定義するのは難しいですが、アート市場を垣間見ることで、
新たなアートを開拓したくなる、物の見方が変わってくる!そんな作品です。
自分だけの「お気に入り」を見つけに美術館に行ってみませんか?
文責:永沢