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July

16

Tuesday
PM 4:45

【小説サークル】リレー小説紹介②クラスの人気者の秘密の過去?

b-labの「小説サークル」はメンバーが好きなテーマで小説を書き、

お互いにはげましあって一つの作品を完成させたり、ときには賞に応募したりしています。

 

 

今回はサークル新歓まつりで実施した、「リレー小説」紹介の第2弾です!

(第一弾はコチラ

 

 

リレー小説とは…

小説サークルメンバーが舞台設定を考え、書き出しの1文目だけが書かれた未完成の小説。

 

そこにみんなが少しずつ書き足して物語が広がっていきます。

思いもよらない形で展開するストーリーにわくわく、どきどき。

 

このシリーズでは、そこで生まれた小説たちを紹介します。

 

ただ、この小説たちはまだ未完成…。

続きが気になったら、b-labに書きに来てくださいね。

 

 

第2弾はいつも明るいクラスの人気者が秘めた意外な過去をめぐるお話です。

 

 


いつも明るいカズマくん、クラスでもムードメーカーの人気者、さらに勉強も運動もできちゃうから女の子にモテモテ!!

そんなカズマくんには明るい性格とは裏腹にとてもくらい過去があるみたいで・・・?


ねぇねぇ、聞いた?あの話

 

 

と女子たちが騒いでいるのを、今朝廊下で聞いた。

なんの話だ、とヒロは思ったが、あまり興味がなかったから、忘れてしまっていた。

 

 

「ヒロは聞いたか?あの話」

 

 

いや、とヒロは首を振った。

 

 

「オレ、ここんとこ忙しかったから」

 

「あー、まあ、ヒロはそうか」

 

 

話を振ってきた石井は、納得顔で頷いて、ヒロが肩から下げている「文化祭実行委員」の札に目をやる。

 

 

ヒロは今朝も、最終調整に飛び回っていた。

なにせ今日は、高校生活最後の文化祭の、1日目なのだから。

 

 

ヒロが調整を終え、委員会のミーティングにいこうとすると

 

「ちょっと待って」

 

女子の声が聞こえた。振り向くと同級生の沙織が歩いてくる。

 

 

「ヒロってカズマ見なかった?」

 

「見てないよ。ていうかあいつ、今日も来てないのか。」

 

 

ヒロはあきれ気味に言った。

 

 

カズマはヒロと同じクラスの生徒。

クラスの人気者で勉強やスポーツも万能、たくさんの女子たちからも慕われていた。

のだが、2月の終わりごろから様子が変になった。

 

 

学校も休んだと思ったら翌日に登校。

その翌日はまた休む。

 

 

3月の半ばからはほとんど休むようになった。

 

 

「カズマっていつも大事な時に来ないんだよねぇ」

 

 

「ホント。あっ、やべ。ミーティングに遅れちゃう。オレ、行ってくるよ。」

 

 

「そう。じゃあね。」

 

 

ヒロは沙織と別れるとミーティングの部屋に向かった。

 

 

ヒロがミーティングを終え教室に戻ると、たくさんの女子に囲まれた。

 

 

『俺にも春が来たのか?』

とヒロは一瞬思ったが、もちろんそんな訳なく。

 

 

「ヒロくんひどーい」

 

 

というたくさんの声が、ヒロに降りそそいだ。

 

 

・・・いや、なんで?

 

 

「えっと、いったい何が?」

 

 

「カズマ君が学校に来るってこと、なんで教えてくれなかったの?」

「分かってたなら早く教えてよー」

「そんなんだからモテないんだよ」

 

 

「なんかしれっと、ただの悪口が入ってたよね、今。」

 

 

だがなんでそんな話になっている。

そんな話は一切聞いてないぞ。

 

 

「ちなみにそれは・・・?」

 

 

「カズマ君が一応って私にラインしてくれたの」

「『ヒロ君に頼んでるけど一応』って。その信頼を裏切るなんてサイテー」

「カズマ君の気持ちも考えなよ!」

 

 

いや知らないよ、それ。

なんでそんな話になってるの?

 

 

「ねえ聞いてる?」

「反応してー」

 

 

あ、これどんどん包囲されてるじゃん。

 

 

「ごめん、ちょっと違う打ち合わせがあって・・・」

 

 

秘技、でっちあげ!

ありもしない打ち合わせをでっちあげて逃げる!

 

 

「あ、そうなの」

「早く戻ってきてね」

 

 

・・・・・・ふう。

虎口を脱したぜ。

 

 

 


今回はみんなにも身近な、学校を舞台にした物語です。

 

 

カズマが抱えている過去とは…?

友人のヒロにも言えないことって?

ヒロも身に覚えのないカズマからの頼みって何だろう?

 

 

自由に想像を膨らませて

この物語の続きを、自分の手で紡いでみませんか?

 

いまb-labには小説用に原稿用紙も用意しています!

気軽にスタッフに声をかけてみてね!

 

(文責:さかP)

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