December
28
Sunday
PM 12:00
10周年を超えて、新しいb-labへ ― コンセプトづくりの舞台裏
2015年4月1日に開館したb-labは2025年4月1日に10周年を迎えました。
これまでの10年を振り返ると同時に、これからの10年に向けて、改めて「b-labってこんな場所!」が伝わるものを創りたい――。
そんな思いで、b-labらしさが詰まったコンセプトボードを作成しました!
ここでは、そのプロセスを時系列で紹介します。
2024年11月|職員合宿からアイデアが生まれる
10周年という節目を迎えたb-lab。これまでの歩みを振り返りながら、「これからのb-labはどうあるべきか」を考えるため、常勤職員が集まり合宿を実施しました。
テーマは「10年目以降のb-labを考える」。
現状の強みや課題、理想の姿を率直に語り合い、ブレインストーミングでアイデアを出し合いました。
その中で、「b-labが、中高生にとってどういう場所なのか、もっとわかりやすく伝えたい」「スタッフと中高生が同じ言葉で、b-labらしさを語れるコンセプトを創りたい」という思いが生まれ、「よし!創るぞ!」と制作に踏み出しました。
2024年12月〜|スタッフでたたき台を作成
合宿後、スタッフ間で議論を重ね、複数の案を試作しました。
「秘密基地」「交差点」「キャンプ」など、中高生目線で親しみやすい言葉を模索。
「挑戦できる」「自分を発見できる」「未来を創る」というテーマも浮かび上がりました。
2025年3月|中高生の声を聴くワークショップ
「大人だけで決めるのではなく、中高生の声を反映したい」――その思いから、3月にワークショップを開催。
テーマは 「b-labって、どんな場所だろう?」。
中高生6名とスタッフが集まり、本質観取という手法で、「b-labらしさ」を言語化しました。
出てきた言葉は、「安心できる」「自由に選べる」「信頼できる大人がいる」「ふらっと来てふらっと帰れる」「学校や家庭では出会えない人と交流できる」など。
さらに、「挑戦」「出会い」「地域とのつながり」「オーナーシップ」などのキーワードも生まれてきました!




2025年4月|「b-labらしさ」を言葉に
中高生の声・スタッフをもとに、改めてコンセプト案を考えました。
3月のワークショップで中高生が考えてくれた
「ものがたり どこからともなく 始まる場」
という言葉の納得感が高かったので、これを基本に考えていきました。
・ここは、自由な中高生の秘密基地。
・いつ来ても、いつ帰ってもいい。
・一人でも、誰かとでも。
・やってみたいを、やってみる場所。
・ふと巻き込まれたり、思わぬ出会いから新しい物語が生まれる場所。
少しずつ言葉がまとまっていく中で、「いろんな過ごし方が選べる」ということを、イラストも含めて伝えられるものにしよう、というアイデアも生まれました。
2025年5月〜7月|デザインを磨く議論
この3か月で、イラストを入れたいというアイデアから、スタッフの知り合いのデザイナーの方にも協力をいただいて、ビジュアルとキャッチコピーを仕上げるための細かな議論を行いました!
「キャッチコピーをもっと自然にできないか?」
「選べる過ごし方の表現、もうちょっと揃えたい!」
「「休む」「くつろぐ」みたいな要素も入れたいね」
「色や構図、フォントはどうしようか?」
「音楽・ダンス・料理などのシーンをどう描くか」
とにかくたくさん話し合って、細部までこだわり抜きました。
2025年8月|ついに新コンセプトボードが完成
発案から約1年…。
長い時間をかけて、中高生と一緒に作り上げた新コンセプトボードはこちら!

いつ来ても、いつ帰ってもいい。
一人でいても、誰かといてもいい。
何かをしても、何もしなくてもいい。
ここは、みんなでつくる“中高生の秘密基地”
「好き」に気づいたり、分かち合ったり。
「やってみたい」を、やってみるところ。
誰かを誘ったり、時には誘われたり。
思わぬ出会いから、新たな物語が生まれるところ。
さあ、今日のあなたに、
どんな物語がはじまるかな?
ものがたり
どこからともなく
はじまる場
これからのb-lab
この新しいコンセプトボードには、b-labがこれまで大切にしてきた「居場所」と、これから広げたい「挑戦と出会い」の両方を込めています。
次の10年も、b-labは中高生にとっての変わらぬ居場所でありながら、中高生とともに進化し続けます。
(文責:渡辺、齊藤)


