March
31
Friday
PM 9:00
【館長レポート】さよならだけが人生ならば・・・
むかしの誰かが言ったという。
「さよならだけが人生だ。」
初音ミクが歌ってくれたおかげで、
中高生にも馴染みあるフレーズかもしれない。
どうなのかなあ。
そうなのかなあ。
僕がもやもやするのは単に花粉のせいではない気がする。
例年、b-labの「春フェス」は3/31に開催しています。
この日を境に、b-labへ入館する権限を失効する
高校3年生を送り出すための節目として
この日以外の開催はありえません。
要は哲学の問題なのです。
今年も、2017年3月31がやってきました。
職員・ともの乾杯からはじまりました。
いつもより熱のこもるボーカル。
いつもより強くたたかれるスネア。
いつもとは違う迫力のダンス。
いつもより走り気味のベースライン。
楽しい時間が終わったあと。
やがて文京区に夜が落ちる。
それぞれが少しずつ語りはじめました。
それぞれの言葉で、不器用に、ぽつぽつと。
夜の空気は、隠れていた本音を巧妙に引き出す。
「b-labは私の居場所でした」
「はじめは、どんな馬鹿なやつが
集まっているんだろうと思って、
興味本位で参加しました。
結局、わかったことは・・・・・
・・・自分が馬鹿だったということです。」
「2年前は何もなかったこの場所に、
いまこんなにたくさんの中高生が
集まっているなんて・・・」
「私は学校になじめませんでした。
こんなにたくさんの人に
受け入れてもらえるなんて・・・
ひとつひとつの思い出が宝物です。」
中学・高校の6年間はすごい。
魔法にかかっているような時間だ。
それが終わろうとしている。
いま魔法が解け、ひとりひとりが、
それぞれの道に歩みだそうとしている。
自然と涙がこぼれる者がいる。
むかしの誰かが言ったという。
「さよならだけが人生だ。」
別の誰かは反論したという。
今夜は僕もね、その人と同じ気持ちです。
さよならだけが人生ならば、
春に咲く花は何だろう。
さよならだけが人生ならば、
はやまる鼓動は何だろう。
さよならだけが人生ならば、
人生なんていりません。
さよならだけが人生ならば・・・
b-labは意地でも明日も開館します。
本日をもって僕は館長を退任し、
これからは事務局の裏方よりb-labと文京区の中高生を支えます。
これまでのみなさまのご支援に心から感謝を申し上げます。
b-lab開設準備からの3年間は幸せな日々でした。
後任は、ともに開設準備を走り抜けてきた
現副館長の金森が務めます。
※このページの写真は中高生スタッフのしんじくんが撮影しました。
素晴らしい写真に感謝です。
文責:今村亮
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本日3/31は19:30の閉館としました。
中高生は全員退館いたしました。