中高生の秘密基地ビーラボ:b-labは文京区にある中高生向け施設です

ビーラボブログ

March

31

Tuesday
PM 5:00

b-lab オンライン‼Daily Report vol.12 ~b-labに春が舞う~

 

3月30日。b-labに春が舞った。

 

この話を始めるには、まず、1か月前に遡る必要がある。

 

 

 

2月27日(木)

 

文京区ではコロナウイルスの影響を受けて100人以上のイベントが原則中止になるなど、その影響は静かに、だけど確実に忍び寄っていた。

 

そんななか、中高生たちは「何とか形を変えてフェスが実現できないか」と、知恵を絞って会議をしていた。

 

会議もまとまり、少しだけ希望が見えた矢先、

事態急変を告げるyahooニュースが高校生の目に留まった。

 

”「え?学校休みになんの?マジ?」”

 

 

 

この日を境に、b-labの日常は180度、姿を変えることとなった。

 

翌日2月28日(金)には、施設の3月15日(日)までの休館が決まり、

急に、「普通に利用できる」という当たり前の日常に「残り2日」のカウントダウンが切られた。

 

今思えば当時は、動揺もあったものの、

ならば一旦、2日間を楽しもう、という気持ちが強かったかもしれない。

すぐに戻ってくるであろう日常への期待が、そこにはあった。

 

 

 

 

 

 

「最後の日常」は、少しだけ懐かしい顔ぶれが居た以外は、拍子抜けするくらいいつも通りの日常だった。

 

「また2週間後!」

 

中高生と交わされた約束は、結果として果たされることがなかった。

 

 

 

どんどん遠ざかる「日常」

いったい

何ができるのか。

今、中高生たちに

見せたい背中はなにか。

 

長く続く非常事態に湧き出てきたのは、

悲しみや諦めよりも、こんな時だからこそ「やってやる」という気持ちだった。

きつく縮められたスプリングが飛び出すように、

そのエネルギーはオンラインに場を移してほとばしった。

 

 

 

 

 

 

トライアルを経て、

3月16日から計14日の日数の間に

実施されたオンライン企画は、28回

 

平均して毎日2回、スタッフや中高生の「やってみたい」が形になった。

 

コロナが与えた制約は、むしろスタッフや中高生の、「最初の一歩」を後押しした。

 

そしてついに、一度はなくなりかけた春が、b-labに訪れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これまでの日常を振り返った高校3年生12名が、

10分間でこれまでの日々を、思いの丈を、語る。

 

うまくいかなさに腹を立てた日々も、

家族や友人と喧嘩してへこんだ日々も、

みんなで喜びを分かち合った日々も、

孤独に苦しんでいた日々も、

 

事前に信頼するスタッフと対話し、

想いを全て詰め込み、

卒業生が発した「ホンネの言葉」は、

対面で逢えない制約を飛び越えて、

画面の向こう側にいる人たちの目頭を熱くさせた。

 

 

見守ったのは、これまで関わってきた

スタッフ、ボランティア、先輩、後輩たち。

 

多くの予想に反して、70人ほどが北は宮城、南はオーストラリアから参加した。

 

オンラインは距離を超えて人を、想いを繋ぐ。

チャットで起きるガヤが、気持ちを届ける。

 

むしろ、オフラインでは創れなかった場が、そこにはあった。

 

 

たとえ何が起きようとも、

この中高生の秘密基地は、

中高生の「やってみたい」を本気で応援し続けます。

 

 

ビーラボに、春が舞う。

毎年必ず、春が舞う。

 

文責:白田好彦(3代目館長)

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